野口整体は、野口晴哉(はるちか)先生が12歳のときに関東大震災に被災し、このとき本能的に手をかざして治療をしたことを契機に始まりました。
野口先生は、人の生死を言い当てたり、医者に見放された病人を手を触れただけで治したりと、尋常でない才能を持っていたようです。
ただ、そうした能力は単なる超能力だけではなく、非常にすぐれた繊細な観察力と人間味にあふれた感性があったからだと私は思っています。
その後、整体操法制定委員会の設立に携わり効果のある手技療法を集めます。野口先生の治療効果は大きく、1日100人から診ていたといいますから驚きです。
しかし、「不摂生の後始末を上手にやればやるほど、不摂生を助長する」本人の為にならないと治療を捨て、活元運動を主体とした指導に移行していきす。活元運動とは、錐体外路系の運動を訓練し無意識に体を動かす自働運動で、誰にでも行うことができます。後に巷に「整体」という言葉があふれ出し、それとは区別するために「野口整体」と呼ばれるようになりました。
正体術は、大正時代に創始者高橋迪雄(みちお)先生とその父金作氏によって考案された、体の重心修復におもむきを置いたゆがみを整える瞬間脱力体操です。
矯正法と正体術に区分され、矯正法により身体の著しい不正をなくし、正体になったところで正体術を行います。
1日活動してできたゆがみをその日の終わりに正体術で整え、翌日はすっきりさわやかで昨日の疲れやゆがみを持ち越さない。
そのようにして体の健康維持に努めることを高橋先生は推奨しています。この正体術の理論は、前記の野口先生も操法の中で取り入れていますし、橋本敬三先生の操体法は、正体術を元に考案されたものです。
川井筋系帯療法とは、創始者川井武雄先生が人体の基礎構造である筋骨格関節と身体不調に着目し、人体解剖学、運動生理学、キネシオロジー(身体運動学)、バイオメカニクス(身体力学)などに基づき、症状、疾病と姿勢骨格との関係について、20年以上にわたり症例データを独自に統計分析して構築した、独自の身体分析法と手技施術です。
その基本原理は、人間が本来的に持つ身体機能調整機構である錘体外路系の無意識領域の運動神経作用を誘発して、全身的な筋系列を操作し、骨盤を中心に人体の筋肉・関節が自然な角度、状態で可動できる自然な骨格形態「健康形態」に改整していくというものです。
その結果、身体の筋肉・関節をはじめ、それらによって支えられる神経、血管、内臓への負担も少なくなり、本来の身体機能をより効果的に発揮できるようになるのです。
それゆえ、適応症は、肩こりや腰痛、膝痛、股関節痛などの筋骨格関節症のみならず、アトピーや喘息などの体質的症状、不整脈や狭心症、高血圧などの循環器系症状、生理不順、更年期障害などの婦人科系症状など幅広く、まさに薬物に頼らない、真のナチュラルヘルスケア、プライマリ・ケアです。
(川井筋系帯療法HPより抜粋)
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